【損保ジャパン】ホールディングス本社（新宿）

全体は大きすぎて綺麗に撮れませんでした。私は悪くありません。本ビルは地上43階、高さ200mとかなりの高層ビルです。築年数もかなり経っていそうだったので、そろそろ移転や建て替えがあるかもしれませんね。損保業界は収益も安定しており、決算も良好です。2020年度の決算は以下のとおりとなりました。損保ジャパンの持ち株会社はSOMPOHD、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保はMS&ADです。

トップラインでは東京海上とMS&ADが同程度、利益率は東京海上が群を抜いています。SOMPOホールディングスがやや上２つには劣ります。それでも3兆の収入は凄いです。売上高はこれに運用益や各種事業サービス等もプラスされます。

ビルの柱部分です。なんとなく古い造りなのが分かると思います。損保ジャパンはホールディングス制なので、子会社を統括している持株会社としてSOMPOホールディングスがあります。損保ジャパンの入社したうちの一部のエリートが配属されるのでしょう。

年季の入ったビルですが、改装もしているのか内部はとても明るく綺麗です。周りはガラス張りになっており、白系の照明と大理石により解放感もあります。損保３社の特徴を簡単に説明します。

■東京海上
海外が圧倒的に強い。現状でも4割強の利益が海外で、5割を超えるのは時間の問題。M&A巧者でもあり、日本企業はほとんどM&Aで失敗しているものの、東京海上は着実に海外展開を伸ばしている。
■MS&AD
海外はアジアに強い。住友系と日生系の財閥との関わりも深く、規模レベルでは東京海上に匹敵する。利益率や収益性では東京海上に一歩及ばず。
■SOMPO
上記２社とは異なり、国内事業の多様化の戦略とる。介護事業では既に成功をおさめ、今後はヘルスケア分野やデータ事業での収益源を模索する。

SOMPOに限らず、各社データ分析事業には力を入れています。これまでの災害等での保険金支払いのデータを分析し、災害の予測や回避につなげるそうです。また、サイバー分野の競争も激しく、サイバーテロ向けの保険やサイバーセキュリティのサービス提供なども実施しています。

社員はここを通っているのでしょうか。IDカードで入るやつですね。筆者の会社は古いので憧れます。毎朝テンションが上がりそうです。
損保業界は収益の大半が自動車保険なので、今後の自動運転による影響が懸念されています。事故が減ると保険料も下がりますからね。ただ、精度の高い自動運転車が完全に普及するのは何十年も先の話なので、それまでに各社他の収益源を確保する戦略なのでしょう。今損保会社で働いている社員にはそんなに影響のないことなのかもしれません。

損保ジャパン本社のすぐ横(ぎりぎり繋がってはいない)に、SOMPO美術館があります。期間によってテーマが変わるのでしょうか、今は『風景画のはじまり』がテーマです。

SOMPO美術館です。近代的なシルバーの建物ですね。ゴッホのひまわりも飾ってあるのでしょうか。筆者は時間がなかったので素通りしました。次回行った際は追記させていただきます。
【損保ミニ知識】
損保業界は保険料収入を10割とすると、6割が保険金支払い、2割が代理店手数料、2割が損保会社の利益 となるように保険料率を設定しています（分野によって若干変わりますが）。毎年火災保険や自動車保険の料率も変わっていますよね。これが原因です。よって、台風などの自然災害が多いと保険金支払いも増えるため、翌年の火災保険はほぼほぼ上昇します。一方で2020年はコロナ禍での外出自粛で自動車事故が少なかったため、2021年の自動車保険料は値下げとなりました。ちなみに災害が多い年の損保社員のボーナスはまあまあ減るみたいです。元がめちゃくちゃ高いのですが..

ビルの前の通り沿いにはファミマやEXCELSIOR CAFE(エクセルシオールカフェ)があります。仕事後に寄って帰るのもありですね。割と空いていて快適そうでした。